スバルライン全通できず　なだれ注意報観光客「残念」

道路情報を知らせる富士スバルライン料金ゲートの電光掲示板＝富士河口湖町船津

　富士山有料道路（富士スバルライン）は２３日、全線開通の予定日を迎えたが、なだれ注意報の発令で、終日１合目下駐車場までの営業となった。訪れた観光客からは「楽しみにしていたけれど残念」との声が聞かれた。
　注意報は２２日午後７時５０分ごろから２３日午後６時１５分の間に発令された。甲府地方気象台によると、富士山周辺で降雨があり、山頂付近に残雪があることが要因という。
　２３日は午前６時に全線開通の予定だったが、注意報発令のため富士山１合目下駐車場から５合目までが通行止めになった。料金ゲート付近では、状況を知り引き返す車もみられた。台湾から観光で訪れたという女性（３９）は「５合目にお土産を買いに来たが、通れず残念。天気の理由だから仕方ない」と落胆した様子で語った。
　スバルラインは例年、春の大型連休前に全線開通し、富士山の本格的な観光シーズンを迎える。

(2025年4月24日付 山梨日日新聞掲載)