2024.12.18
1000系車両ラストラン 富士急行線30年の歴史幕
富士急行線で約30年間にわたり運行を続けた「1000系」の車両が15日、定期運行を終えた。「ラストラン」を見届けようと、富士河口湖町の河口湖駅などには多くの鉄道ファンが訪れた。
富士山麓電気鉄道によると、1000系車両は1994年、京王電鉄から譲り受けて運用開始。アイボリーだった車体を、青を基調とした色に塗り変え、9編成(1編成2両、計18両)があった。主に普通電車として、地域住民の通勤通学などの足となるなど「富士急行線の一時代を築いた」(同社担当者)という。
一方、製造から約60年経過し、修理部品の調達が難しくなった。同社は徐々に他の鉄道会社から譲り受けた比較的新しい車両に転換を進めていたという。
1000系の定期運行の最終日となった15日、同社や京王電鉄の運転士らが思い出を語りながら運行する特別列車の運行や、車両撮影会などのイベントもあった。午後2時20分ごろ、河口湖駅に1000系の臨時列車が到着し、約30年の定期運行を終えた。臨時列車は12年前に京王電鉄での運行当時と同じアイボリーに塗り直した編成で、訪れたファンがカメラを向けていた。
(2024年12月16日付 山梨日日新聞掲載)
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