2024.10.03

吉田口入山料、協力率53% 22ポイント減 通行料導入影響か

 富士山の吉田口登山道で今夏、任意の富士山保全協力金(入山料)を支払った人の割合(協力率)は前年比22・5ポイント減の53・1%で、2014年の制度本格導入以降2番目に低かったことが30日、山梨県のまとめで分かった。徴収総額は6092万790円で、41・2%の減少。県担当者は「今夏から義務化した通行料が影響した」とみている。一方、通行料は約3億円を徴収した。
 県富士山保全・観光エコシステム推進グループによると、入山料は7月1日~9月10日の開山期間に5合目や6合目などで協力を求め、協力率は環境省が調べた吉田口登山道の登山者数を基に算出。登山者11万4857人に対し、支払いに協力したのは6万957人だった。
 静岡県側の協力率は過去最高の74・3%だった。
 吉田口の協力率は23年、過去最高の75・6%で、1億367万2726円が集まった。今年の入山料総額は昨年より4275万1936円減少した。
 総額のうち、現地受け付けは4万2596人で、4255万9790円だった。通行料導入に伴って整備した事前の予約システムで入山料を支払ったのは、1万6438人。予約システムで通行料を受け付けた人の入山料協力率は25・5%にとどまった。
 通行料は14万8913人から2億9782万6千円を徴収した。通行を許可したのは14万9701人(1合目からの登山者と静岡県側からの下山者を含む)で、788人が障害者など免除対象だった。

(2024年10月1日付 山梨日日新聞掲載)

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