2024.7.27

御師の役割、歴史紹介 富士吉田 古文書や絵、写真展示

旧外川家住宅など御師の家の間取りが描かれた図=富士吉田・ふじさんミュージアム

 富士吉田市のふじさんミュージアムは、富士山信仰を支えてきた御師について紹介する企画展「冨士山御師のヒミツ」を開いている。祈とうを行う宗教者でありながら、富士講信者を迎え入れる宿坊を営んできた御師に関する古文書や絵、写真などの代表的な史料を展示し、その役割と歴史を紹介している。

 市教委歴史文化課によると、御師は少なくとも500年以上前から現代まで富士山信仰をつないできた。御師が営む宿坊では、登山者を迎え入れて寝食の場を提供したほか、案内人となる荷物持ちの「強力」や山小屋を手配するなど、修行のために入山する人々を支え続けた。 
 企画展では御師の仕事や御師住宅、旦家と富士講など10のテーマに分けて史料を展示。北口本宮冨士浅間神社で神楽を奉納する御師たちの姿を描いた1860年ごろの木版画からは神社の祭事に奉仕する役割が分かる。明治時代まで御師が「山役銭」と呼ばれる入山料の徴収を担っていたことを伝える料金表の史料も並ぶ。
 企画展は9月23日まで。毎週火曜休館(7、8月は無休)。午前9時半~午後5時(最終入館同4時半まで)。一般400円、小中高生は200円。市民は無料。問い合わせはふじさんミュージアム、電話0555(24)2411。

(2024年7月24日付 山梨日日新聞掲載)

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