2024.1.25
自動運転EVバス「利用したい」5割 富士吉田市実験、乗客調査
富士吉田市で昨年10~11月に行われた、自動運転による電気自動車(EV)バスの実証実験について、市が走行データをまとめた。21日間で約500キロを走行し、約2千人が乗車。乗客へのアンケートでは、社会実装した場合、約5割が「利用したい」との意向が示された。
実証実験は市と富士急行、富士急バスが中心となり、乗車定員11人の自動運転EVバスをレンタルして実施。昨年10月21日から11月10日まで、下吉田駅-旧外川家住宅間の2・1キロを時速20キロ以下で1日12便を目安に運行した。
期間中、280便が運行し487・8キロを走行。オペレーターが手動運転した区間もあり、自動運転の割合は87・2%だった。目標の1・4倍となる2105人が乗車。土日の利用が多く、時間帯では正午前後の利用が少なかった。
アンケートは433人から回答を得た。社会実装時の利用意向は52・2%が「利用してみたい」と回答。走行速度は40・0%が「遅い」と答え、運賃については100~300円を希望する回答が大半を占めた。LINEを使った予約システムに関して分かりにくさを指摘する意見もあった。期待点としては「ドライバー不足の解消」「環境負荷軽減」「観光需要喚起」といった声が多く集まった。
市は来年度も実証実験を計画しており、今回のデータを踏まえて具体的な検討に入る。
(2024年1月24日付 山梨日日新聞掲載)
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