2023.5.12
馬返し茶屋 憩いの場
富士山麓の歴史発信へ
富士山1合目手前の馬返しにある茶屋「大文司屋」が今季の営業を始め、登山客やトレイルランナーの憩いの場となっている。今年は富士山世界文化遺産登録10年に当たり、店主の羽田徳永さん(59)は「富士山麓の歴史、文化を発信する役目を担いたい」と話している。
営業は4月20日からスタートした。今年は外国人客が目立ち、ゴールデンウイークに入ると、国内から5合目を目指す登山者やトレイルランナーが多く訪れているという。利用客はコーヒーや金剛杖を買い求めながら羽田さんとの会話を楽しんでいる。
羽田さんは2021年4月、かつて父親が経営していた「大文司屋」を半世紀ぶりに復活させた。昨年までは新型コロナウイルス禍まっただ中での営業で「話を聞くと、コロナで自粛していた登山客も多かったようだ」と話す。
世界文化遺産登録から10年。「北口本宮冨士浅間神社から馬返しに至る道には信仰登山の歴史と文化がある。できる限り伝えていきたい」といい、「5合目から登る人は多いとは思うが、夏山を盛り上げる一拠点としての役割を果たしたい」と意気込んでいる。
営業は10月末ごろまで。午前8時半~午後4時で、荒天時は休業。
(2023年5月10日付 山梨日日新聞掲載)
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