2022.12.17
「旧宮下家」を解体復元 富士吉田
富士吉田市上吉田の県指定文化財「旧宮下家住宅」の解体、組み立て工事が行われている。来年、市の「ふじさんミュージアム」周辺にオープン予定の「富士の杜巡礼の郷公園」に移築するためで、6日には将来の進路選択に役立てようと、富士北稜高の生徒が見学に訪れた。
「旧宮下家住宅」は、江戸時代に建てられた古民家。かやぶき屋根で建築材の多くが当時のまま残り、現場では当時の工法を採用しながら慎重に作業が進む。ふじさんミュージアムの敷地内にあったが、新しい公園の整備と道路拡幅のため再度組み立てる。
市や工事会社によると、旧宮下家住宅は、木造平屋の古民家で、間取りや造りから18世紀初めに建設されたとされ、1983年に県の有形文化財となった。現場では残った木材を生かしつつ、新しく使う木材には日付を残して後世に伝えるようにしている。再現性を高めるため、当時の工法や道具を用いて作業していて、通常の工事よりも時間を要すという。昨年から解体と組み立て工事を進め、年度内をめどに完了させる。
(2022年12月15日付 山梨日日新聞掲載)
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