2022.10.21
富士吉田で第75回新聞大会
第75回新聞大会(日本新聞協会主催)が18日、富士吉田市のハイランドリゾートホテル&スパで開かれた。ロシアによるウクライナ侵攻や新型コロナウイルスの感染流行を踏まえ、「平和と民主主義を守り、人々が安心して暮らせる未来を築くため、ジャーナリズムの責務を果たすことを誓う」とする大会決議を採択。首都圏への影響が懸念されている富士山噴火での報道の役割を確認し、多様な人材確保やデジタル技術の活用をテーマに議論した。
全国の新聞社や通信社、放送局の役職員ら350人が参加。県内では初開催で、山梨日日新聞の創刊150年に合わせて招致した。大会では地元社の野口英一山梨日日新聞社長が「国際情勢の変化や円安進行の問題がある中で、業界の果たすべき役割について語り合う場としたい」とあいさつ。協会会長の丸山昌宏毎日新聞社会長は「人々の日々の暮らしが脅かされている。信頼できる情報を提供する報道機関が力を発揮する時で、役割や意義を理解してもらうことが重要」と話した。
県富士山科学研究所の藤井敏嗣所長が「富士山噴火~最新の知見から」と題して記念講演し、富士山噴火によって想定される被害や予知の体制について語った。報道機関に対しては「日本では火山だけでなく、地震や水害といった自然災害の頻発が懸念されている。国民の被害軽減につながる有効な情報を伝えてほしい」と求めた。
(2022年10月19日付 山梨日日新聞掲載)
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