2022.9.16

富士山信仰 文化財80点

富士吉田 26日まで企画展

山小屋に飾られたろうそく立て=富士吉田・ふじさんミュージアム

山小屋に飾られたろうそく立て=富士吉田・ふじさんミュージアム

 富士吉田市のふじさんミュージアムは26日まで、富士山信仰にまつわる用具を展示した企画展「吉田口の富士山信仰用具-御師・山小屋・富士講のたからもの-」を開いている。御師の家や山小屋に祭られた神像やろうそく立て、富士講が奉納した食器や看板など、重要有形民俗文化財に指定された資料の数々が並ぶ。

 富士山吉田口に伝わる信仰用具は4039点が重要有形民俗文化財に指定され、今回はこのうち約80点を展示。御師の家や山小屋に祭られた女神像や道祖神像のほか、神鏡の台座やろうそく立てが並ぶ。大正から昭和初期に使われた金剛づえ、富士講が、御師や山小屋に奉納した茶わんやお盆、団体の印を示した「マネキ」と呼ばれる旗や板も展示している。企業の商品宣伝用の横断幕もある。

 江戸時代に最盛期を迎え、1964年の富士スバルラインの開通などで衰退していった富士山信仰。同ミュージアムの篠原武学芸員は「信仰が盛んだったころは当たり前にあった用具で、文化として根付いていたことが伝わる資料。見て、感じてもらいたい」と話している。

 開館時間は午前9時半~午後5時(午後4時半まで入館可能)。火曜日休館。観覧料は一般400円、小中高生200円。問い合わせは、ふじさんミュージアム、電話0555(24)2411。

(2022年9月14日付 山梨日日新聞掲載)

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