2022.7.01
富士登山 山頂までOK
1日に山開き 山小屋関係者、集客を期待
山梨県などは6月28日、富士山の吉田口登山道を再調査し、7月1日に山頂まで全面開通できると発表した。6月23日の前回調査時には登山道の一部に残雪が見られたが、山小屋関係者が雪かきを行った。山小屋関係者は、新型コロナウイルスの影響などで落ち込んだ登山者回復に期待を寄せている。
県などによると、前回調査では、本8合目から頂上までの登山道の一部に深さ最大1メートルの残雪を確認。山小屋関係者が26日に雪かきを行った結果、今回の調査で7月1日に合わせて開通できる見通しがついた。
一方、山頂から8合目までの下山道は静岡側が開通していないため、少なくとも7月9日まで使用できない。この間は、山頂から8合目の山小屋「元祖室」付近までの吉田口登山道を下山にも使う。
富士山五合目観光協会の小佐野昇一会長は「山開きの初日から登山道が開通できることはありがたい。待ちに待った夏が来る」と歓迎した。
8合目の山小屋「太子館」によると、7、8月の予約は昨年より増えているという。コロナ禍前は多くの外国人観光客が訪れたが、現在は外国人観光客が添乗員付きのツアーでしか来日できないため、担当者は「海外からの観光客が戻って来るのは今年も難しいかもしれない」と話した。
山小屋でつくる富士山吉田口旅館組合の中村修組合長は、昨季は日帰り登山が多かったとしながら、「始まってみないと分からない部分もあるが、昨年よりは期待できる」と話していた。
(2022年6月29日付 山梨日日新聞掲載)
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