地元食材や文化発信へ
富士吉田・本町通り 都内会社が飲食店 銭湯絵師の富士山掲示
商店街から見える富士山が人気な富士吉田市下吉田2丁目の本町通りに9月26日、飲食店「喫茶檸檬」がオープンした。地元食材を使った料理や県内産ワインなどを提供し、地元住民や観光客の集客を見込む。将来的にはファッションや芸術関連のイベント開催や、発信力のあるクリエーターを誘致するなどして地域の発信拠点として展開する計画だ。
デザイン会社「れもんらいふ」(東京都)が運営。同社を経営し、有名アーティストのCDジャケットなどを手掛けるアートディレクターの千原徹也代表がプロデュースしている。富士吉田市の本町通り活性化事業の一環。市が空き店舗を改修、千原代表に店舗を活用した地域活性化の協力を依頼した。
店舗は広さ約82.5平方メートルで、26席を用意。店内には銭湯絵師が描いた富士山の壁画を掲示。外には夜間でも目立つようネオンサインを取り入れた。
提供する料理は市内や県内産の野菜などの食材を取り入れ、おにぎり、ラーメン、野菜料理のほか、甲州地鶏のから揚げやブランド魚「富士の介」を使った西京焼きなどを用意。デザートやドリンク、コーヒー、地ビール、県産ワインも豊富にそろえる。
コーヒーメニューでは県内で初となる「猿田彦珈琲」によるオリジナルブレンドやコーヒー牛乳を提供。市特産の機織りを使ったオリジナルTシャツも販売する。
「富士山を望む景観や昭和レトロな居酒屋が並ぶ西裏など本町通りの魅力は多い」と千原代表。今後は各種イベントやワークショップを開くなどして地域をPRする方針だ。「東京と富士吉田を融合したような店舗を目指す。地域に根付くために住民のコミュニケーションの場にもしたい」と話している。
月曜日定休。営業時間は午前8時~午後8時半(ラストオーダーは午後8時)、金曜日は午後11時まで(ラストオーダーは午後10時半)。
(2021年10月5日付 山梨日日新聞掲載)