レーダードーム館 新装へ
富士吉田 防災学べる展示も導入
富士吉田市は同市新屋の「富士山レーダードーム館」をリニューアルする。開業以来、初めて展示物を入れ替え、これまでの気象観測に関する体験学習などだけではなく、噴火や地震といった災害に対する防災についても学ぶことができる施設にする計画。11月中旬に着工、来春ごろに完成する。
レーダードーム館は2004年開業。市の指定管理で「ふじよしだ観光振興サービス」が運営している。施設は3階建てで、屋上にはかつて富士山頂から気象観測データを送信したレーダードームがある。1、2階は気象観測に関する体験学習、歴史、ゆかりの人物紹介などのコーナーを設けている。
リニューアルでは、噴火や地震、気象による災害の発生メカニズムや災害発生時に取るべき行動などを学ぶことができるパネルを設置、映像も用意する。市産業観光部の担当者は「各地で災害が頻繁に起きている。レーダードーム館で防災に関心を持ってもらいたい」と話している。
1階に災害、2、3階にレーダードームや気象をテーマにした展示物を集約する。現在ある富士山頂の寒さを体感できるコーナーを拡充、展望デッキも設置する。老朽化した一部外壁などの補修も行う。
市は昨年度から事業を計画していたが、新型コロナウイルスの影響で着工が遅れ、本年度に事業費を繰り越した。事業費は約8千万円。
施設近くでは、本年度中に「東富士五湖道路富士吉田南スマートインターチェンジ(SIC、仮称)」の供用開始が予定されていて、市はレーダードーム館の利用者増を見込んでいる。
リニューアル工事に伴い、レーダードーム館は11月18日から休館する。現在、入館料を半額にするキャンペーンを実施していて、一般310円、小中高生210円で入場できる(富士吉田市民は無料)。火曜日は休館。