2021.9.25

富士山初冠雪“幻”に

気象台の発表、気温上昇で取り消し

 甲府地方気象台は7日に発表した富士山の初冠雪を取り消すと22日、発表した。山頂の日平均気温が今月20日に今年最高を記録し、初冠雪の定義に当てはまらなくなったため。気象台は今後、富士山に冠雪を確認できた日に改めて初冠雪を発表する。

 気象台によると、初冠雪は山頂の日平均気温が最も高かった日以降、気象台が目視で冠雪を確認した場合に発表。初冠雪発表から約2週間後の20日、標高3775メートルにある気象庁の地域気象観測システム(アメダス)の観測点で、日平均気温10.3度を観測。今年最高だった8月4日の9.2度を上回った。

 気象台は発表日見直しについて「前例が確認できない」としている。記録上は“幻”となった7日の初冠雪は平年より25日早く、観測史上6番目の早さだった。

 7日に富士山の「初雪化粧」を宣言した富士吉田市は「職員が当日に目視で確認しており、変更はない」とした。

(2021年9月23日付 山梨日日新聞掲載)

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