2021.5.23

富士山開き前にコロナ対策確認

 夏山シーズンに向け、富士山安全指導センター運営協議会は20日、新型コロナウイルス対策を申し合わせた。登山者に対し、山小屋利用時などでのマスク着用を促すほか、注意事項を盛り込んだ啓発チラシを配布する。

 富士吉田市民会館で開いた総会で確認。総会には富士北麓地域の市町村長や関係団体の担当者ら約30人が出席し、事務局の富士吉田市職員が6合目の同センターで取る新型コロナ対策を説明した。

 屋外で登山者を案内することや、館内放送での注意喚起、貸し出したヘルメットの消毒などを徹底。これまで登山者向けに配布していた安全登山の啓発チラシに感染症対策を盛り込む。

 登山中のマスク着用の「ルール」についても確認。国や山梨、静岡両県の関係者でつくる富士山の適正利用推進協議会が策定した登山マナーに基づき、登山者とのすれ違いや山頂での密集、山小屋利用時といった必要な場合はマスクを着けるよう登山者に促し、それ以外は「着用しなくてもよい」(県担当者)という認識を共有した。

 この日は市民会館で、富士山及び周辺美化推進協議会と吉田口下山道7合目公衆トイレ維持管理運営協議会の総会も開かれ、本年度の事業計画を承認した。

 富士山の山開きは7月1日の予定。6月下旬に行う登下山道調査で最終的に判断する。昨年は新型コロナ感染拡大の影響で登山道が封鎖され、史上初めて富士登山ができない年となった。

(2021年5月21日付 山梨日日新聞掲載)

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