2021.5.13
富士山検温 1合目でも
県、地元要望受け見直し
山梨県は10日までに、今夏の富士山開山期間に新型コロナウイルス対策として登山者に実施する検温について、富士山有料道路(富士スバルライン)の1合目下駐車場でも行う方針を固めた。県は当初、5、6合目で検温を実施する予定だったが、地元自治体から「対策が不十分」と再検討を求める声が上がり、計画を見直した。
県世界遺産富士山課によると、1合目下駐車場は料金所から3.4キロ進んだ地点。検温は任意で、計画では駐車場内に最大3列の検査会場を設ける。対象はマイカーや自転車で訪れる登山者。スタッフが非接触型体温計で乗客全員を検温し、体温が37.5度を超えるなど感染の疑いがある登山客には下山を要請する。
登山者が当日の体温や感染者との接触有無などを記録するチェック表を提示し、安全が確認された場合は検温は不要。チェック表は事前に県ホームページなどからダウンロードできるようにする。
開山期間は7月1日~9月10日。5合目は総合管理センター、6合目では安全指導センターで検温を行う。観光バスなどの団体客に対しては、事前に事業者側に乗車時の検温やチェック表の取りまとめを依頼する。
県は3月、地元自治体などに対し、5、6合目で検温を実施する方針を説明。富士吉田市の堀内茂市長が会見で「不十分。麓での対策が重要」と指摘するなど、再考を求める声が上がっていた。
県は近く地元自治体などに方針を説明し、意見を聞く。
(2021年5月11日付 山梨日日新聞掲載)
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