2021.5.02
お焚き上げ 疫病退散へ
吉田胎内樹型で富士講信者
世界文化遺産・富士山の構成資産「吉田胎内樹型」がある富士吉田市上吉田の吉田胎内神社で29日、胎内祭が開かれた。お焚き上げの儀式では新型コロナウイルスの早期終息へ疫病退散を祈願した。
同市上吉田地区の御師の家の当主でつくる冨士山北口御師団が主催。御師団関係者が祝詞奏上や玉串奉納の神事を行った後、神奈川県横須賀市を拠点とする富士講「丸伊講」の先達・斉藤義次さん(90)らがお焚き上げを行った。例年は多くの観光客が見守るが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため昨年同様に関係者のみが参加した。
吉田胎内樹型は、富士山噴火によってできた溶岩洞穴。現在の埼玉県志木市の「丸藤講」の先達・星野勘蔵が1892年に発見し、富士講信者が登拝前に身を清める巡礼の場所となった。
(2021年4月30日付 山梨日日新聞掲載)
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