2021.4.03

富士山雪代の土砂、過去最大

静岡・富士宮の砂防施設

 鳴沢村の富士山5合目付近に位置する大沢崩れで21日に発生したスラッシュ雪崩(雪代)による土石流で、静岡県富士宮市の砂防施設に流れ込んだ土砂の量は約47万立方メートルに達し、富士山で1回の降雨で発生した土石流としては過去最大だったことが31日、国土交通省富士砂防事務所の調査で分かった。

 事務所によると、土石流発生後の22~26日、富士宮市の砂防施設「大沢川遊砂地」に流れ込んで堆積した土砂の量についてドローンを使って計測、解析した結果、土砂の量は約47万立方メートルと判明した。

 富士山の周囲にある砂防施設で同遊砂地と同じ機能を持つ10カ所の施設に流れ込んだ、1回の降雨による土砂の量としては、記録が残る1975年以降、2000年11月の同遊砂地(約28万立方メートル)を上回り、過去最大だった。

 富士山の大沢川上流の大滝雨量観測局(富士宮市)では21日の午後3~4時の1時間に最大31ミリの降雨があったといい、降雨で雪が溶けて、積雪が土砂と一緒に流れ出すスラッシュ雪崩が発生したとみている。

(2021年4月1日付 山梨日日新聞掲載)

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