2021.4.04
〈ハザードマップ改定〉噴火対策拠点 県が報告書
大石地区(富士河口湖)が最適
山梨県は3月26日、富士山噴火時の現地対策拠点について、富士河口湖町大石地区への設置が最適とする報告書をまとめた。甲府市内にアクセスできることや、火山灰の影響を受けにくいことなどが理由。県は今後、対策拠点を新設するか、既存施設を改修して活用するかなどを検討する。
現地対策拠点を巡っては、県が富士吉田合同庁舎に設けることを想定していたが、昨年3月に公表された富士山ハザードマップの中間報告で2時間程度で被災する可能性があることが示されたことを受け、見直しを決定。防災の専門家らでつくる有識者会議で設置場所を検討してきた。
報告書によると、同町大石地区は陸路で甲府市内とのアクセスができることや富士山の様子が観察できることに加え、火山灰の影響を受ける可能性について「富士山の東側の地域に比べて低い」とした。大規模な溶岩流が発生した場合は被災する可能性があるが、到達までに数日かかるとして「対策を実施するために必要な時間の確保は可能」と結論づけた。
現地対策拠点には関係機関が個別に活動できるスペースなど1220平方メートルの規模が必要とした。必要な設備として非常用電源、通信回線、机やプリンターなどの機材を挙げた。現地対策拠点の設置方法として「新設」「既存施設を改修して利用」「既存施設を利用」の3パターンを提示した。
(2021年3月27日付 山梨日日新聞掲載)
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