2021.3.15
富士登山2メートル間隔を
国、県など 感染対策マナー策定
国や山梨、静岡両県の関係者でつくる富士山の適正利用推進協議会は12日、オンラインで会議を開き、今夏の富士登山の新型コロナウイルス感染症対策として、同行者以外の登山者と2メートル以上間隔を空けることなどを求めるマナーを策定した。一緒に住む人と少人数で登山することや感染対策グッズを持参することなども要請した。
山梨県は昨年12月の会議で今夏の開山期間を7月1日~9月10日とすることを決め、地元自治体などが開山に向け準備を進めている。マナーは協議会のオフィシャルサイトなどで周知し、登山者に順守を求める。
マナーは登山前と登山中の計15項目。登山前の項目では、発熱や体調が優れない人は登山を控えること、混雑が予想される週末やお盆期間の登山は避けることなどを要請。ご来光目的の登山者が山頂付近で渋滞するのを防ぐため、宿泊を伴わない「弾丸登山」の自粛も求めた。
登山中の項目では、同行者以外の人とは少なくとも2メートルの距離を空けた上で会話を控えるよう要請。登山中に一定間隔が保てない場合はマスクや手ぬぐいを利用することも求めた。呼吸が荒くなると唾液の飛沫が飛び、感染リスクが高まるとして、無理のない登山ペースも要請した。
富士山は昨年夏、新型コロナウイルス感染症の影響で山梨、静岡両県が管理する全ての登山道を閉鎖し、山小屋や救護所も休業した。
県の担当者は「富士山からクラスター(感染者集団)を出すわけにはいかない。登山者にはマナーに加え、山小屋や売店などの感染防止対策を順守してほしい」と話している。
(2021年3月13日付 山梨日日新聞掲載)
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