2021.3.03

〈日本混合カーリング〉小穴(富士急)組 五輪消える

 カーリングの日本混合ダブルス選手権最終日は28日、青森市のみちぎんドリームスタジアムで行われ、富士急の小穴桃里がペアを組む「小穴・青木」は準決勝で前年度優勝の松村(中部電力)谷田(コンサドーレ)組と対戦。延長の末に6-7で惜敗し、北京五輪出場の可能性が消えた。3位決定戦では「チーム柳沢」を延長で6-5で下し、銅メダルに輝いた。

 準決勝では最終エンドで2点差を追い付かれ、延長に突入。延長第9エンドに1点を失った。3位決定戦は最終エンドで追い付かれたが、延長第9エンドで1点を勝ち越した。

 「小穴・青木」が北京五輪に出場するには今大会の優勝が第一条件だった。

銅メダル「力出し切った」
 銅メダルをかけ、表彰台に上った小穴桃里の表情は晴れやかだった。目標の北京五輪には届かなかったが、「気持ちを切り替えて最後(3位決定戦)に勝てて良かった」とペアを組む青木豪とがっちり握手を交わした。

 前年度優勝の「松村・谷田」との準決勝は、互いにスーパーショットが連続して延長までもつれ込む大接戦。3位決定戦でも前半のショットが好調で、小穴は「力は出し切れた」と実感を込めた。

 富士急のスキップとして出場した4人制の日本選手権と、青木とのペアで出場した今回の日本選手権。2大会を、北京五輪を目標に研さんを積み重ねた4年間の集大成と捉えていた。試合後、「今までで一番調子の良い期間だった。ベストパフォーマンスを出せた自分を褒めたい」と笑顔をみせた。

 今後については「まだ分からない」とした上で「もちろんカーリングはこれからも続けたい」と答えた。その上で、「全力を出し切って勝てなかった。5年後(の五輪)を目指すなら(実力の)ベースを上げていかないといけない」と表情を引き締めた。

 混合ダブルスについては「青木選手とまたペアを組みたい」と答える場面も。強豪と接戦を演じて4人制は4位、混合ダブルスは3位と、世界を目指すにふさわしい実力を示した2月。喜びと悔しさを胸に、山梨育ちの若きカーラーはさらなる成長を追い求めていく。

(2021年3月1日付 山梨日日新聞掲載)

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