2019.5.24
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富士山噴火に備える /
特集(山梨日日新聞特集から) /
富士河口湖
町南西部に火口の可能性
富士河口湖町では、編入合併した旧上九一色村南部(精進・本栖・富士ケ嶺)で特に警戒が必要となる。町南西地域に当たる山腹は火口ができる可能性がある「一次ゾーン」。民家はないものの、富士ケ嶺の別荘地が近接している。居住地域は、ほぼ全域が「二次ゾーン」に含まれる。酪農地帯でもあるため、住民のほかに、飼育されている約6000頭の乳牛など家畜の避難も考えなければならない。
富士河口湖町では合併前、町と各旅館との間で災害時の連絡網整備などの対策を進めてきた。合併間もない旧上九一色村南部でも、同様の態勢を早急に整えることが課題となる。
河口湖周辺や西湖周辺には観光施設や公共施設、医療機関が多くあり、災害時には観光客や施設利用者の避難対策が必要となる。医療機関では患者の速やかな避難とともに代替病院の確保も欠かせない。
河口湖周辺では国道139号以南の山林地帯や新興住宅街、国道北側の小立、勝山地区などが、溶岩流が1日程度で到達する「三次ゾーン」となる。河口湖ステラシアターや河口湖総合公園もこの中に入る。
一部地域は富士山の積雪時に雪を溶かしながら泥流が流れ落ちる「泥流避難ゾーン」に当たり、山梨赤十字病院も含まれている。
青木ケ原樹海から西湖にかけての区域では、富士山に近い南側が溶岩流が3時間程度で到達する可能性がある「二次ゾーン」だが、民家はない。西湖に近い北側は「三次ゾーン」で、西湖野鳥の森公園や西湖コウモリ穴、7月に第1期オープン予定の西湖いやしの里根場といった観光施設、民宿村もある。
【噴火への備え 富士山防災避難マップから】
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