富士山有料道路 冬季国体前に料金所移転 周辺道路の整備も進む
県が進めている県営富士山有料道路の料金所ゲート移転工事は、来年1月上旬に完成、移転することになった。かいじ国体を控え国道139号の渋滞解消策として、開通以来21年ぶりに移転するもので、従来のゲートより4.7キロ富士山寄りにできる。さらに富士北麓公園や東富士道路の建設に伴い、県・市道の新設工事も進んでおり、来年秋までには富士北麓の交通環境が大きく改善されることになりそうだ。
料金所ゲートの移転工事は、今年2月に着工した。従来の位置だと観光シーズンになると富士山五合目を目指す車で国道139号が渋滞するため、かいじ国体の開催、中央自動車道の四車線化、東富士道路の建設を機に計画した。
新しい位置は、起点から6.2キロ富士山よりで、従来(1.5キロ地点)より、かなり5合目側に近くなる。料金所は上り2車線用、下り1車線用でこれまでと同じ。料金徴収のブースは三基建設(うち1基は補助)し、鉄骨平屋建ての料金徴収管理棟(床面積約68平方メートル)も建設している。総事業費は約3億円。
県営富士山有料道路管理事務所によると、料金所ゲートやブース、管理棟はほぼ完成。残り一か月余りで街灯や側溝など周辺の工事を進める。冬季国体時には移転が終了し、アイスホッケー会場の富士スバルランド森林公園にも有料道路から直接入ることができる。
県はさらに料金所移転に加えて、県道河口湖―富士線を同有料道路と国道139号間に新設する工事を進めている。延長約1キロ、幅員9メートル。途中で東富士道路河口湖インターの取り付け道路と交差し、同インターに侵入できる。やはり来年1月の冬季国体までに完成させる予定。
また新しい料金所の手前から、国体サブメーン会場の富士北麓公園につなぐ道路(県道富士北麓公園線)も近く着工する。総延長約500メートル、幅員8-10メートルで、有料道路と国体会場が直結する。
一方、地元の富士吉田市も吉田口登山道と富士北麓公園を直結する道路(市道昭和大学通り線)の建設を進めている。総延長836メートル、幅員9メートルで、60年度中の完成を目指している。 【当時の紙面から】
(1985年12月6日付 山梨日日新聞掲載)