旅の思い出届けます
甲府盆地が一望できる山梨県山梨市江曽原の笛吹川フルーツ公園にたたずむ桃型郵便ポスト「ピーチくん」。モモの実からは、空色をした富士山が飛び出している。旅の思い出をポストカードに書き留めれば、公園内の富士山から全国に発することができる。高さ1.4メートル、幅70センチ。正式名称は「特殊郵便差出箱」。
山梨郵便局によると、ピーチくんは、1999年10月から運用を開始。風景になじむ郵便ポストを設置してほしいという市民の要望を受けて、市が市内の小中学校からデザインを募集。当時、ポストに飾り付けを施したものはいくつも例があったが、本体の形そのものが違っているのは珍しく、デザインの公募は全国初だった。応募のあった約350点の中から、日川小4年生のグループのデザインが採用され、山梨らしい富士山形のポストが誕生した。
ポストへ投函された郵便物には、特別な日付印が押される。丸みを帯びたモモをメインに、フルーツ公園のシンボルでもあるガラスのドームやブドウが描かれる。
天気が良ければ、ポストの背後には本物の富士山も望める。山梨郵便局の担当者は「富士山は山梨のシンボル。絶景を眺めながらゆったりと手紙を書き、ピーチくんから送ってもらえたらうれしい」と話している。
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