かっぱめし
山梨県の河口湖周辺に伝わるかっぱの伝説を町おこしにつなげようと、2009年1月末に設立された地元の富士河口湖町の飲食店や宿泊業者でつくる富士河口湖町名物開発委員会が、特産化を目指して食品メーカーや町などと協力、開発した料理。
かっぱめしは、かっぱの好物とされているキュウリを使った丼飯。同委員会が定めるかっぱめしの定義は、ご飯に(1)浅漬けキュウリ(2)長芋(もしくは大和芋)のすりおろしに調味料を混ぜたもの。これを炊きたてのご飯に載せ、刻みのりとごまをトッピングしたものが基本メニューとなる。また、地元の食材をプラスし、さらに卵やウナギ、チャーシュー、ウナギ、納豆、マグロのぶつ切り、梅レンコンなど10種類以上のトッピングなどを用意、試食会などを開きながら独自のアイデアを加えた「発展系」のかっぱめしを提供しようと常にメニューの研究に励んでいる。
2009年4月から順次販売され、現在、河口湖周辺のレストランや宿泊施設50店以上が、かっぱをモチーフにしたステッカーやのぼり旗を店頭に掲示して、それぞれの味付けに工夫をこらして提供している。販売する店舗を紹介する「食べ歩きガイドマップ」も作成した。
問い合わせは富士河口湖町名物開発委員会、電話0555(72)2603。
■関連項目■ 河口湖に残るかっぱ伝説のひとつ「河童の膏薬」
昔々、村の男が河口湖のほとりを歩いていたところ、湖から河童(かっぱ)が現れた。河童は男の足を引っ張って、湖に引きずり込もうとした。男は何とか逃げようと力を振り絞ったが、河童の怪力にずるずると引っ張られていった。
男は引きずられながら、あることを思い出した。頭の皿にある穴が河童の弱点という言い伝えだった。すきをみて、河童の頭に指を突き立てた。すると河童の体からたちまち力が抜けた。河童は涙を流して許しをこい、おわびに秘伝の傷薬を教えた。
男が薬を作ってみたところ、深手の傷もすぐに治った。この家では「河童膏(こう)」として売り出し、湖畔の名薬として評判になったという。【あらすじ】