富士山の入山料・協力金に関するアンケート [5]
山梨日日新聞と静岡新聞が、山梨、静岡両県が試験徴収した入山料(協力金)について、登山者200人にアンケート。アンケートは、両県の登山道と山頂で2013年7月31日~8月2日に行い、各県100人ずつから回答を得た。
入山料について回答では、「5合目以下の山麓を含め富士山全体の環境保全策に幅広く使うべき」が56.5%で、「5合目以上の登山道整備や環境保全策に限定」は41.5%だった。登山者を対象にしたアンケートだが、山全体への保護意識を持つ人が多いことがうかがえた。
具体的な使い道(二つまで回答)については、「登山道の整備や登山者の安全対策」と「環境配慮型トイレの整備や増設」がそれぞれ58.5%で最多。実際に歩いて実感したことが背景にあるようだ。このほか「希少植物の保護」が29.0%、「登山道周辺の清掃活動」が25.0%、「富士山麓の産業廃棄物撤去」が13.0%と、麓まで含めた配慮も一定数を占めた。
両県が7月25日~8月3日に任意で行った試験徴収では、吉田口を利用した登山者の6割以上が協力したが、具体的な使途は示されなかった。アンケート回答者の中で「払わなかった」とした人のうち、1割強が「使い道が分からない」を理由に挙げており、本格導入の際には丁寧な説明が求められる。
◇
また、入山料の試験徴収に応じたかを聞いたところ、6割強が払ったと答え、県などの集計とほぼ同様の結果が出た。金額は基本額の1000円を払った人が多かった。一方、払わなかった人の中には「徴収場所が分からなかった」という声が多く、より分かりやすい徴収の仕方などが課題として浮かび上がった。
入山料について、61.0%が「払った」と回答した。山梨、静岡両県が行った試験徴収(7月25日~8月3日)では3万4327人が協力し、このうち吉田口登山道は1万9339人で、登山者に占める割合は62.8%だった。静岡側は登山者に占める割合は不明だが、アンケートから同程度の協力割合だったことがうかがえる。
入山料を「払わなかった」と答えたのは37.0%。払わなかった理由として、32.4%が「任意なので」と答え、「使い道がよく分からないから」が13.5%だった。一方で、「その他」(35.1%)として「徴収場所が分からなかった」などの声も多かった。今後、入山料を本格導入をする際には、使途はもちろん、徴収場所や方法などの周知徹底が課題となる。
払った額は基本額の1000円が大半を占めた。中には3000円や4000円を払った人もいた。
徴収額をいくらにすべきかの問いには、48.5%が「1000円」と回答。次いで「500円」(17.0%)、「3000円」(13.5%)と続き、「5000円以上」との声も8.0%あった。
大阪府の公務員男性(48)は「最低でも1000円以上で強制すべき」としたほか、「2万円」(大阪府の男子学生)とする意見もあった。
◇
今回のアンケートを、山梨、静岡両県のそれぞれの登山道を利用した人で比較したところ、回答の傾向はほぼ同じだった。
入山料を払った割合はどちらも6割強。本格実施時の使い道については、いずれも4割強が5合目以上とし、6割弱が5合目以下も含めるべきだとした。
登山道利用者の所在地をみると、山梨側は東京都41人、神奈川県11人と首都圏から訪れる人が多く、ツアー利用者が目立った。静岡側は静岡県25人、愛知県10人のほか兵庫県9人、大阪府8人など中京、関西方面の人が多かった。
登山道利用者の属性と回答結果から、入山料に関する考え方に地域差はみられず、山梨、静岡両県は今後も十分に連携しながら、一体となっての取り組みが求められそうだ。
入山料について回答では、「5合目以下の山麓を含め富士山全体の環境保全策に幅広く使うべき」が56.5%で、「5合目以上の登山道整備や環境保全策に限定」は41.5%だった。登山者を対象にしたアンケートだが、山全体への保護意識を持つ人が多いことがうかがえた。
具体的な使い道(二つまで回答)については、「登山道の整備や登山者の安全対策」と「環境配慮型トイレの整備や増設」がそれぞれ58.5%で最多。実際に歩いて実感したことが背景にあるようだ。このほか「希少植物の保護」が29.0%、「登山道周辺の清掃活動」が25.0%、「富士山麓の産業廃棄物撤去」が13.0%と、麓まで含めた配慮も一定数を占めた。
両県が7月25日~8月3日に任意で行った試験徴収では、吉田口を利用した登山者の6割以上が協力したが、具体的な使途は示されなかった。アンケート回答者の中で「払わなかった」とした人のうち、1割強が「使い道が分からない」を理由に挙げており、本格導入の際には丁寧な説明が求められる。
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また、入山料の試験徴収に応じたかを聞いたところ、6割強が払ったと答え、県などの集計とほぼ同様の結果が出た。金額は基本額の1000円を払った人が多かった。一方、払わなかった人の中には「徴収場所が分からなかった」という声が多く、より分かりやすい徴収の仕方などが課題として浮かび上がった。
入山料について、61.0%が「払った」と回答した。山梨、静岡両県が行った試験徴収(7月25日~8月3日)では3万4327人が協力し、このうち吉田口登山道は1万9339人で、登山者に占める割合は62.8%だった。静岡側は登山者に占める割合は不明だが、アンケートから同程度の協力割合だったことがうかがえる。
入山料を「払わなかった」と答えたのは37.0%。払わなかった理由として、32.4%が「任意なので」と答え、「使い道がよく分からないから」が13.5%だった。一方で、「その他」(35.1%)として「徴収場所が分からなかった」などの声も多かった。今後、入山料を本格導入をする際には、使途はもちろん、徴収場所や方法などの周知徹底が課題となる。
払った額は基本額の1000円が大半を占めた。中には3000円や4000円を払った人もいた。
徴収額をいくらにすべきかの問いには、48.5%が「1000円」と回答。次いで「500円」(17.0%)、「3000円」(13.5%)と続き、「5000円以上」との声も8.0%あった。
大阪府の公務員男性(48)は「最低でも1000円以上で強制すべき」としたほか、「2万円」(大阪府の男子学生)とする意見もあった。
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今回のアンケートを、山梨、静岡両県のそれぞれの登山道を利用した人で比較したところ、回答の傾向はほぼ同じだった。
入山料を払った割合はどちらも6割強。本格実施時の使い道については、いずれも4割強が5合目以上とし、6割弱が5合目以下も含めるべきだとした。
登山道利用者の所在地をみると、山梨側は東京都41人、神奈川県11人と首都圏から訪れる人が多く、ツアー利用者が目立った。静岡側は静岡県25人、愛知県10人のほか兵庫県9人、大阪府8人など中京、関西方面の人が多かった。
登山道利用者の属性と回答結果から、入山料に関する考え方に地域差はみられず、山梨、静岡両県は今後も十分に連携しながら、一体となっての取り組みが求められそうだ。
富士山NET―富士山の入山料・協力金に関するアンケート [5]
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アンケート回答一覧 | ||||
富士山の環境保全のため登山者から入山料(協力金)の試験徴収が行われています(7月25日〜8月3日)。知っていましたか。 | ||||
1 | 知っていた | 94.5 | ||
2 | 知らなかった | 5.5 | ||
入山料の試験徴収で、あなたは払いましたか。払った場合はその額を教えて下さい。 | ||||
1 | 払った | 61.0% | ||
2 | 払わなかった | 37.0% | ||
3 | 無回答 | 2.0% | ||
(金額内訳 4円1人、100円1人、500円1人、1000円109人、2000円2人、3000円2人、4000円1人、無回答5人) | ||||
「払わなかった」と答えた人にお聞きします。理由は何ですか。 | ||||
1 | 高額だから | 4.1% | ||
2 | 任意なので | 32.4% | ||
3 | 自由に登れるようにすべきだから | 2.7% | ||
4 | 使い道がよく分からないから | 13.5% | ||
5 | 違う方法で徴収すべきだから | 5.4% | ||
6 | その他 | 35.1% | ||
7 | 無回答など | 6.8% | ||
入山料は来年(2014年)夏から本格的な徴収が始まる見通しです。使い道はどうあるべきと考えますか。 | ||||
1 | 5合目以上の登山道整備や環境保全策に限定して使うべき | 41.5% | ||
2 | 5合目以下の山麓を含め、富士山全体の環境保全策に幅広く使うべき | 56.5% | ||
3 | 無回答 | 1.0% | ||
4 | 無効 | 1.0% | ||
入山料の具体的使い道についてご意見をお願いします(2つまでお答え下さい) | ||||
1 | 登山道の整備や登山者の安全対策 | 58.5% | ||
2 | 環境配慮型トイレの整備や増設 | 58.5% | ||
3 | 希少植物の保護 | 29.0% | ||
4 | 富士山に関する調査や情報発信 | 4.0% | ||
5 | 登山道周辺の清掃活動 | 25.0% | ||
6 | 富士山麓の産業廃棄物撤去 | 13.0% | ||
7 | その他 | 1.0% | ||
8 | 無効 | 1.0% | ||
入山料(協力金)の徴収額はいくらにすべきだと思いますか。 | ||||
1 | 500円 | 17.0% | ||
2 | 1000円 | 48.5% | ||
3 | 2000円 | 5.5% | ||
4 | 3000円 | 13.5% | ||
5 | 5000円以上 | 8.0% | ||
6 | その他 | 7.5% |
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