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2023.6.04 所属カテゴリ: ふじさんクエスト / 社会・歴史 /

法定外目的税の全国第1号

 2001年7月、当時の南都留郡河口湖町、勝山村、足和田村の3町村が、「法定外目的税」の全国第1号として導入した『河口湖の遊漁税』。「法定外目的税」は、2000年4月の地方分権整備法施行に伴って新設された。

 遊漁税は、河口湖の釣り客が遊漁券(日釣り券、現場売り券)を購入する際、200円(1人・1日)の遊漁税券を合わせて購入する仕組み。年間遊漁券の利用者は遊漁税券のみを購入する。なお、中学生以下と障害者は課税免除となっている。

 遊漁券を販売する河口湖漁業協同組合と遊漁券販売所を「特別徴収義務者」に指定。1カ月に1度、徴収した税額分を、富士河口湖町(2003年11月に3町村が合併)に納付する。

 税収は、河口湖治水組合に負担金として拠出され、湖畔の駐車場や公衆トイレの整備、湖畔清掃などの環境整備に使われる。2003年8月には、湖畔で初めてとなるバイオトイレを設置した。

 遊漁税導入後の2006年4~8月、富士河口湖町では河口湖の釣り客を対象に、町のホームページや遊漁券を販売する湖畔のボート店などでアンケート調査を実施した。

 それによると、遊漁税については反対意見はなく、「河口湖の環境保全のために使うものなので理解できる」との意見や「遊漁税でもっとトイレをきれいにしてほしい」などの要望が寄せられた。また、湖畔の環境整備への満足度ではトイレの設置数に「不満」が20.5%だったが、駐車場と環境保全は「不満」がそれぞれ10.3%と8.8%だった。

 一方で、河口湖への訪問回数は「増加」が24.7%、「変わらない」が6.0%、「減少」が54.4%だった。減った理由は釣果の不良、収入の減少、他の湖への移行などが挙がった。

年 度  課税対象人数   税収額
2001   152,749人  30,562,000円
2002   205,414人  41,082,800円
2003   167,772人  33,554,400円
2004   168,749人  33,749,800円
2005   102,374人  20,474,800円
2006     95,556人  19,111,200円
2007     60,727人  12,145,400円
2008     55,334人  11,066,800円
2009     56,060人  11,212,000円
2010     51,544人  10,308,800円
2011     49,849人    9,969,800円
2012     48,820人    9,764,000円
2013     42,936人    8,587,200円
2014     40,576人    8,115,200円
2015     41,036人    8,207,200円
2016     43,572人    8,714,400円
2017     41,745人    8,349,000円
2018     41,609人    8,321,800円
2019     38,984人    7,796,800
2020     40,051人    8,010,200円
2021     45,035人    9,007,000円
2022     46,404人    9,280,800円

      ※資料提供・富士河口湖町

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