暴れみこしに厄年も“退散”
「忍草の暴れみこし」の異名を持つ山梨県忍野村忍草の「忍草諏訪神社秋の例大祭」。毎年9月19、20日に開かれ、長さ5メートルを超す大きなみこしが威勢よく練り歩く。
みこしは初日、忍野八海の「湧池」で清められた後、神社を出発。担ぎ手は42歳の厄年の男性が中心で、「ほいさ」「ほいさ」の威勢のよい掛け声とともにみこしを激しく上下に揺らしながら、深夜に「御旅所」に到着。2日目は再び神社に戻り、2日間で忍草地区を一周する。
また、みこしの前で演じられる神楽舞も祭りを盛り上げる。
「暴れみこし」は、かつて相手を選ばず、突き進み、塀や石垣、車を壊すほどの荒々しいものだったという。
2013年には、忍野八海の一つ「湧池」で、みこしを磨く行事を29年ぶりに行った。富士講信者が巡る霊地とされる湧池のほとりにみこしを運び、池の水で磨くのが例大祭の伝統行事の一つだったが、みこしを新調して以降、池の水をバケツで運び、神社でみこしを洗っていた。富士山の世界文化遺産登録を機に復活させた。
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