「ダイヤモンド富士」望む地に立つ文学碑
富士山頂から太陽が昇る「ダイヤモンド富士」を望む地として知られる富士川町高下に、「うつくしきものミつ」と刻まれた高村光太郎の文学碑がある。
同町によると、光太郎は1942年10月、随筆の取材のために高下(当時の穂積村)を訪れた。目前にそびえる霊峰を見た光太郎は、「(富士山がきれいに見える)さまざまな場所を訪れたが、こんな立派な富士は初めて仰いだ」と感動したと伝えられている。
光太郎が高下の人情や情景の美しさに触れ、歌ったとされるのが「うつくしきものミつ」。「美しい物に満ちている」の意味とともに、「ここには美しいものが三つある」ことを表していて、一つ目が富士山、二つ目が特産のユズ、三つ目が住む人の心の清らかさという。
文学碑は1987年、高下の展望広場が整備された際に建てられた。光太郎が愛した地は、多くの人が訪れるスポットとなっている。
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