スポーツ、自然をテーマとした都市公園
山梨県富士吉田市の富士北麓公園は、標高約1050メートルの富士山麓にある、スポーツ施設を中心とした大規模都市公園。自然環境に恵まれた広さ約180ヘクタールの公園は、運動公園の「動的ゾーン」と自然公園の「静的ゾーン」からなる。所在地は山梨県富士吉田市上吉田5000。
動的ゾーン(31.6ヘクタール)は、1986年に運動公園として整備。同年のかいじ国体のサブメイン会場となった。陸上競技場(日本陸連第2種公認競技場)や野球場、球技場、体育館、屋内練習走路などの競技施設を備える。
陸上競技場(収容人数1万1105人)は、2002年のサッカーW杯に出場したカメルーン代表が、富士北麓でベースキャンプを張る際の練習会場の一つになった。
陸上競技場と球技場は2017年、日本オリンピック委員会(JOC)のラグビーの強化拠点に認定。2020東京五輪(2021年開催)に向け、男女7人制、女子15人制日本代表が強化合宿を実施。またフランス7人制女子代表チームが東京五輪の事前合宿を行った。
2018年には屋内練習走路を整備。県産の木材を多用していて、愛称は「富士ウッドストレート」。130メートルの直線5レーン、走り幅跳びと三段跳び、棒高跳びの練習設備がある。天候に左右されず通年で練習を行うことができ、県内外からのスポーツ合宿などに利用されている。
2019年日本開催のラグビーW杯では、フランス代表チームが富士吉田市で事前・公認キャンプを行い、球技場を利用した。
2022年11月には、陸上競技場のネーミングライツ(命名権)のスポンサー企業に、同市のミネラルウオーター製造販売会社「富士山の銘水」を選定。競技場の愛称は2023年1月から3年間、「富士山の銘水スタジアム」となる。
一方、静的ゾーン(148.4ヘクタール)は全域が富士箱根伊豆国立公園の特別地域に指定されていて、四季折々の自然にふれながら、自然観察、散策が楽しめる。富士山の眺望もすばらしい。