樹海と富士山の展望台
青木ケ原樹海の北端にこんもりと立っている足和田山は標高1355メートル。富士河口湖、鳴沢の2町村にまたがる。紅葉台、三湖台からは、富士山の中腹からなだらかに広がる樹木の海が見渡せる。
上空から見ると巨大な前方後円墳のようなこの山は、富士山の溶岩流の防波堤のよう。864(貞観6)年、側火山の長尾山が噴火した。溶岩の流れは次々とブナなどの大原始林をのみ込み、焼き尽くして足和田山にまで達した。
「甲斐国志」は山全体をダンノ山、壇ノ山と表記。ピークを雨乞山、足和田山などとしている。愛鷹(足高)山、足柄山とあわせて富士の三足ともいう。山の東側に行者屋敷と呼ばれる場所があり、山岳信仰の名残をとどめている。
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