地域に根づく伝統の手織紬
山梨県内で唯一、木製の織機を使って人力で織る手織物産地として知られる、富士河口湖町大石地区の大石紬。
大石紬は江戸時代から同地区に伝わる手織紬で、その技法は地元の山畑で栽培した桑で蚕を育てる養蚕から始まる。繭玉から糸を紡ぎ、草木染めで染色。色づいた生糸を織機に仕立てて反物を作る。
大石紬に使われる糸は「座繰り製糸」と呼ばれる工程で作られ、大鍋で煮た繭から直接糸を紡ぐ。これを草木染めにして、しなやかでふんわりした織物に仕上げる。緯糸には2匹の蚕がからみ合って作る「玉繭」を使うのが特徴。糸の太さが不均一な玉繭をを座繰りすると、こぶのある糸になり、独特の風合いを醸し出す。
大石紬は江戸時代末期には租税として納められ、また、富士山へお参りする富士講信者らの手により広く販売された。最盛期には、地区の大半を占める約300軒が養蚕業に従事。250軒を超える農家で機織を手掛け、反物生産量は年間約3400反に上った。地域に根付き、伝統工芸と言われるまでになった。
戦後になると、全国的に養蚕が衰退。大石地区も例外ではなく、桑畑も減少していった。それによって大石紬を織る人たちも少なくなった。
町はこの伝統の技を後世に伝えようと1989年に「大石紬伝統工芸館」を建設。2009年にはリニューアルオープンした。大石紬で使う織機や織物を展示。機織の実演も行われる。また、機織体験もでき、昔ながらの技術に触れられる。草木染めなどの体験教室も開催。さらに、着物のレンタルコーナーや製品の販売コーナーも備える。
大石紬は江戸時代から同地区に伝わる手織紬で、その技法は地元の山畑で栽培した桑で蚕を育てる養蚕から始まる。繭玉から糸を紡ぎ、草木染めで染色。色づいた生糸を織機に仕立てて反物を作る。
大石紬に使われる糸は「座繰り製糸」と呼ばれる工程で作られ、大鍋で煮た繭から直接糸を紡ぐ。これを草木染めにして、しなやかでふんわりした織物に仕上げる。緯糸には2匹の蚕がからみ合って作る「玉繭」を使うのが特徴。糸の太さが不均一な玉繭をを座繰りすると、こぶのある糸になり、独特の風合いを醸し出す。
大石紬は江戸時代末期には租税として納められ、また、富士山へお参りする富士講信者らの手により広く販売された。最盛期には、地区の大半を占める約300軒が養蚕業に従事。250軒を超える農家で機織を手掛け、反物生産量は年間約3400反に上った。地域に根付き、伝統工芸と言われるまでになった。
戦後になると、全国的に養蚕が衰退。大石地区も例外ではなく、桑畑も減少していった。それによって大石紬を織る人たちも少なくなった。
町はこの伝統の技を後世に伝えようと1989年に「大石紬伝統工芸館」を建設。2009年にはリニューアルオープンした。大石紬で使う織機や織物を展示。機織の実演も行われる。また、機織体験もでき、昔ながらの技術に触れられる。草木染めなどの体験教室も開催。さらに、着物のレンタルコーナーや製品の販売コーナーも備える。
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