300年以上の伝統息づく庶民芸能
江戸時代から300年以上の歴史を持つ山梨県富士吉田市の吉田歌舞伎。
吉田歌舞伎は、一般の住民が役者を務める庶民芸能で、富士講信者や旅回りの芸人などが地元の農民に伝えたとされている。義太夫や芝居の愛好者が集まり、農閑期や村祭りに仮舞台を作り上演されてきた。大正末期から昭和初期にかけては各地に一座が誕生、隆盛を誇った。
昭和の初めに吉田歌舞伎会が結成され、1965年から年1、2回の定期公演を行ってきた。会員の高齢化が進み1988年に中断したが、1995年に復活。後継者を育成するための「こども歌舞伎教室」が2003年に発足したが2010年に活動を終了。現在は市内の60~80代の女性が中心となり、年1回の定期公演がメーンの活動となっている。
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