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2021.6.21 所属カテゴリ: 富士山麓花便り 百花繚乱 / 花の名所 /

明見湖・明見湖公園

 明見湖は、山梨県富士吉田市小明見にある、湖面面積1万3640平方メートル。「ハス(蓮)池」とも呼ばれ、自生するハスは約2万株といわれている。見ごろを迎える8月には、湖面いっぱいに広がる葉の緑の上に、淡いピンクと白のグラデーションの花が咲き誇る。

 富士山信仰とかかわりが深い「富士八湖」の一つに数えられ、近世富士講の開祖長谷川角行の水行地と伝えられている。また、湖畔には中国・秦の始皇帝の命を受けて不老不死の薬を求め日本に渡り、富士吉田で没したという「徐福」伝説が残る。

 小明見は往昔は湖のある明見の意で湖明見と書かれた。昔は湖も海も等しく湖の意で明見湖の周辺には海沢、海端、海ノ上、大海沢、池尻などの小字があり、往昔の湖の広がりを示している。

 古くから住民に親しまれてきた湖だが、水質悪化などで環境保護を求める声が高まり、市は2000年から湖周辺の整備事業を進め、2007年には市立の明見湖公園が完成。公園は総面積約3.4ヘクタール(湖を含む)。「里山」「体験学習」「親水」「ビオトープ」「ひろば」「サンクチュアリ」の6エリアに分けて整備を進めたほか、湖の周囲に遊歩道を設け、自然観察やウオーキング、農作業体験、釣りなど自然との触れ合いに主眼を置いた憩いの場として生まれ変わった。このうち、体験学習エリアには湖西側に水田やレンコンの栽培田を、湖東側に収穫物の加工などを行う体験工房施設「はす池体験工房」をそれぞれ整備した。遊歩道や展望台からハスの花を楽しむことができる。

 また湖では、ブラックバスやブルーギルといった外来魚が繁殖。在来生物のホトケドジョウやメダカ、ホタルなどを食べるとして問題視されていることを受け、2010年8月に湖の水を抜いての一斉清掃を初めて実施。外来魚の駆除や湖底にたまったヘドロ、ごみの除去をした。また2013年10月には、県内で初めての試みとして、湖に電気を流して魚を一時的にまひさせる方法で、外来魚を捕獲した。

 2017年には、公園脇に壁画が完成。地元の子どもたちからアイデアを募り、同市下吉田の画家桜井孝美さんが構成を手掛けた。大きな富士山や湖の名物のハスなどが色鮮やかに描かれている。

 湖の山側ではアジサイやマリーゴールド、メランポジウムなども花を咲かせる。

所在地 山梨県富士吉田市小明見
見ごろ 7月中旬〜8月中旬(ハス)
アクセス 【車】中央自動車道富士吉田西桂SICから約10分
問い合わせ (一財)ふじよしだ観光振興サービス TEL : 0555-21-1000

 

イベント情報

 毎年、明見湖の魅力と環境保全活動を発信するため「明見湖環境フェスティバル」を開催。2020年は新型コロナウイルスの影響により中止。2021年は6月26日~30日を「あじさいウィーク」としてイベントを開催。期間中の26、27日には農産物の販売・母さんの楽校による物販もある。(荒天時は中止。新型コロナウイルス感染状況などによりイベント内容の変更や開催中止の場合あり)

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