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2019.8.26 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 8月 /

1200人がクリーン作戦、30年記念

環境庁長官、知事も参加

 財団法人富士山をきれいにする会(理事長・小林茂山日YBSグループ会長)は25日、運動開始30年を記念したクリーン作戦を実施、地元市町村や県、協賛企業、団体などから約1200人が参加して5、6合目と山頂一帯でごみ収集をした。愛知和男環境庁長官が活動を視察、参加者を激励した。清掃終了後、富士吉田市の富士急ハイランドリゾートで記念式典を行い、活動の歩みを振り返るとともに、さらなる富士山美化へ決意を新たにした。

 クリーン作戦には、富士急行グループ社員500人、天理教山梨教区の300人をはじめ、明るい社会づくり運動協議会、NTT山梨支社、東京電力吉田営業所、山梨YBSグループなどが参加した。

 清掃は5、6合目と山頂の2班に分かれて行われた。山頂班は24日午後から登って1泊、山頂に到着した25日早朝からごみを拾い集めながら下山した。5、6合目班は25日午前10時過ぎから御庭、奥庭、お中道、5合目ロータリー一帯で活動した。

 5合目ロータリーでは、愛知長官、小林理事長らが観光客にビニール袋を配布、ごみの持ち帰りを呼び掛けた。この日のクリーン作戦で約800キロのごみを回収した。

 作戦終了後の記念式典には、県や地元市町村、環境庁、協賛企業の代表約50人が出席。小林理事長が「富士山をきれいにする運動は、各地の環境美化運動の先駆けとしてスタートした。今再び、ごみや地球環境の問題が叫ばれている。日本のシンボル・富士山を訪れる多くの人にごみを持ち帰ってもらう、美化の精神運動として結実させていきたい」とあいさつした。

 愛知長官は「日本人の心のふるさと、富士山の美しい自然を次代に引き継ぐため、富士山をきれいにする運動の果たしてきた意義は大きい。運動が21世紀につながるよう願う」と祝辞を述べた。

 天野知事、渡辺皓彦富士吉田市長の祝辞に続き、堀内光一郎富士急行社長が山頂班の活動報告を兼ねてあいさつした。 【当時の紙面から】

(1991年8月26日付 山梨日日新聞掲載)
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