鉄火みそ
ジャガイモやナス、ニンジンといった野菜を炒めてみそで味付けする鉄火みそ。富士吉田市など郡内地域で親しまれてきた郷土料理で、野菜を油で炒めることから「油みそ」と呼ばれることもある。
市などによると、鉄火みそは戦前から食べられていたとされる。米作りに不向きな土地で大豆を栽培することが多かったことから、自家製みそを活用する料理として浸透した可能性があるという。現在はご飯のおかずとして定着している。
鉄火みその由来は、調理に赤みそを使うことが多いため色合いからその名が付いたとの説があるが、「正確な理由は分からない」(市担当者)と言う。
料理に使う野菜は家庭によって異なる。ジャガイモやナス、タマネギ、ニンジン、ピーマンを使うことが多く、カボチャやインゲン、夕顔も人気の具材。野菜だけではなく肉を入れる家庭もあり、バリエーションは豊富。野菜を炒めた後、だし汁や砂糖、みそを入れて煮るが、野菜を炒めずに煮たり、小麦粉を入れてとろみをつけたりと調理法もさまざまという。
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