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西湖ネイチャーセンター

 国の天然記念物「西湖コウモリ穴」をはじめ、2016年4月にオープンした「奇跡の魚-クニマス展示館」や、富士山、青木ケ原樹海などの自然を学べるギャラリーを併設した施設。

 「西湖コウモリ穴」は、富士山麓の溶岩洞穴の中でも最大規模の洞穴で、総延長386メートル。洞穴内の形状はすこぶる不規則で、比較的大規模の支洞を持つ。溶岩鍾乳石や溶岩棚、縄状溶岩など、富士山が噴火した際、溶岩が外気にふれることでできた貴重な自然を見ることができる。内部は冬は温暖なため、かつては貴重動物である数多くのコウモリが冬眠していた。現在は個体数が減ったものの、保護区域ではウサギコウモリやキクガシラコウモリ、テングコウモリ、モモジロコウモリ、コキクガシラコウモリなどが生息。1998年4月から洞穴内を探索できるようになった。

 「クニマス展示館」は成魚と稚魚のクニマスを展示し、かつての生息地だった秋田県仙北市の田沢湖の歴史、西湖でクニマスが発見された経緯、養殖技術の研究成果などを紹介。クニマスのほか、ヒメマスやウナギ、コイなど西湖に生息する魚も紹介。明治から昭和初期に田沢湖でクニマスなどを取るために漁師が乗ったとされる丸木舟も展示。

 ギャラリーは、コウモリや富士山、青木ケ原樹海などコウモリ穴周辺の自然や防災を学べるように工夫されている。床の一部はガラス張りにし、地表の溶岩を見ることができる。コウモリ穴内部をギャラリー内に再現。強化プラスチック製の全長約8メートルで、中にはコウモリの模型を展示し、洞穴を閉鎖している冬季でも洞穴内の様子が分かるようになっている。コウモリグッズが並ぶ売店、カフェーなどもある。

 また、自然の宝庫である青木ケ原樹海の魅力を伝えるため、町が公認する樹海の案内人「ネイチャーガイド」による有料のネイチャーガイドツアー(定時および予約)を開催。西湖ネイチャーセンターを発着点に、動植物の生態系など樹海内の自然や名所、危険な場所などを解説しながら案内する。

 旧「西湖コウモリ穴管理棟」。2016年4月に名称変更。

■所在地
◇山梨県富士河口湖町西湖2068
■開館・入洞時間
◇通常期【3月~11月】9:00 ~ 17:00 /冬季【12月~2月】9:00~16:00
※最終入館・入洞時間は営業終了30分前

■休館日
◇通常期=無休/冬季=水曜日、年末年始
※西湖コウモリ穴は12月1日~3月19日入洞不可
※臨時休館日あり

■入館・入洞料
◇クニマス展示館=無料/西湖蝙蝠穴=高校生以上300円、小中学生150円
※団体利用など各種割引あり
■アクセス
◇【電車・バス】富士急行線河口湖駅から西湖周遊バス(グリーンライン)で「西湖コウモリ穴」下車
◇【車】中央自動車道河口湖ICまたは東富士五湖道路富士吉田ICから国道139号を西湖方面へ県道710号経由

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