民話基に鮮やかペンキ絵

　韮崎市の中心商店街「本町通り」沿いにある空き店舗のシャッターにペンキで描かれた富士山と八ケ岳。峡北地域に伝わる民話を基にしたユニークな絵柄が、地元住民の目を楽しませている。

　市産業観光課によると、市民有志らが２０１８年ごろ、商店街の活性化などを目的にボランティアで描いた。縦約２メートル、横約３メートルのシャッターの全面を使い、富士山と八ケ岳が色鮮やかに描かれている。

　富士山のシャッターアートは、画家羽中田桂子さん＝同市竜岡町＝がデザイン。民話「山の背比べ」を市学芸員が再監修した話を基にした。再監修の民話では、高さで負けた富士山に頭をたたかれた八ケ岳が、南アルプスや茅ケ岳とともに流した涙で八ケ岳が削られ韮崎市の七里岩が生まれたとされていて、絵には要約文も添えられている。