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推薦書原案 提出は7月

富士山世界遺産スケジュール

富士山世界遺産スケジュール案

 2013年の世界文化遺産登録に向けては、国内、国外と段階を踏んで手続きを進めるスケジュールとなっている。

 山梨県と静岡県は、今年7月までに推薦書原案を文化庁に提出。これを受け、文化庁は9月に国連教育科学文化機関(ユネスコ)に予備推薦書を提出する予定。

 翌12年2月の本推薦書提出後には、ユネスコで審査に当たる国際記念物遺跡会議(イコモス)が調査に入る。その調査結果が13年夏に開かれる第37回世界遺産委員会で審査され、認められれば登録が決定する。

 現在は今年7月の推薦書原案提出をにらみ、原案の記述内容を洗練させる作業に取り組んでいる。年度内に作業をほぼ終了し、文化庁の予備審査を受ける方針だ。

 推薦書原案の内容を固める作業と並行し、遺産の保存方法を定めた包括的保存管理計画の策定作業も本格化。推薦書原案とともに年度内には策定を終える予定だ。

 推薦書原案に盛り込む富士山の評価基準は「文化的伝統の物証」「人間との精神的関係を示す景観の見本」「芸術作品などへの関連」の3基準を適用。海外の専門家が求めていた「自然美」は、自然遺産登録の基準であるため、適用を見送る。

(2011年1月1日付 山梨日日新聞掲載)
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