2019.7.10
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ぐんないスポット探訪 /
富士吉田市 /
富士登山バスの路線跡(富士吉田市)
歴史をしのぶ遊歩道に
富士吉田市上吉田の北口本宮富士浅間神社南側。アカマツ林の中を、かつて登山バスが走った路線跡が富士山に向け延びる。地表は赤茶色をした松の葉に覆われ、頭上からやわらかな木漏れ日が差す。
昭和初期、富士山自動車が神社裏手から1合目下の終点「馬返し」まで登山客を運ぶため運行。しかし、1964年に富士山有料道路が開通後、廃線となり、時とともに倒木や草に埋もれていった。
市は2003年、路線跡を横切る東富士五湖道路から馬返しまでの約5.6キロ間で下草刈りをした。唯一ふもとから登山できる吉田口の道として注目されるようになったためで、登山バス路線跡は「吉田口遊歩道」として生まれ変わった。
神社裏手から東富士五湖道路間の残る約1.4キロでも、市や富士吉田西ロータリークラブによる整備が進む。来春までに案内板も周辺に設置。自然と歴史に触れながら登山や散策を楽しんでもらう。
同ロータリークラブの藤井圭二会長は「自分の足でふもとから歩き、多くの人たちに富士登山の魅力を再発見してほしい」と話している。
■所在地 山梨県富士吉田市上吉田
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