富士急行線・下吉田駅
1929年6月19日開業。JR九州の新幹線などを手掛けた工業デザイナー水戸岡鋭治氏のデザインにより2009年7月、リニューアルオープンした。コンクリート造り平屋建ての駅舎は名古屋駅を模したといわれる。
吹き抜けの天井には、水戸岡氏が描いた鳳凰図がある。葛飾北斎作で、富士山の隠し絵があるとされる「八方睨(にら)み鳳凰図」をモチーフにした。待合室は前面ガラス張りで、晴れた日は富士山を望むことができる。
貨物の集約駅でもあり、宅配便が普及する以前は富士北麓地域の荷物の発着場所としてにぎわった。
2011年4月には、かつて寝台特急「富士」号として活躍していたブルートレインが展示された「下吉田駅ブルートレインテラス」とコミュニティースペース「下吉田倶楽部」がオープンした。
2019年、2月に引退した初代トーマスランド号」(5000系)車両を保存展示。
桜や紅葉とともに富士山の大展望が広がる新倉山浅間公園の最寄り駅。
2020年3月14日のダイヤ改正にあわせて、副駅名「新倉山浅間公園」を加えて『下吉田<新倉山浅間公園>駅』となる。また「富士回遊」を含むすべての特急が停車する。
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2021年12月22日午後3時から、電車が接近した際に流す音楽を、地元出身の故志村正彦さんがボーカルとギターを務めた人気ロックバンド「フジファブリック」の楽曲のメロディーに変更する。志村さんの生家に近く、多くのファンが訪れる下吉田駅で、名曲を広めようと企画。電車の接近音は、大月方面から到着する時がフジファブリックの「若者のすべて」のサビ部分、河口湖方面から到着する時が「茜色の夕日」の冒頭部分のメロディー。いずれも普通、特急電車が同駅に到着する際、接近を知らせるアナウンスの後に約40秒間流す。駅には歌詞の一部や志村さんのプロフィルを紹介するパネルも設置。
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■所在地:山梨県富士吉田市新倉840