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2023.4.04 所属カテゴリ: 富士山噴火に備える / 防災キーワード /

富士山噴火避難基本計画の最終報告詳報

噴火警戒レベルで対応区分

 富士山噴火に備えた避難基本計画の最終報告では、観光客や要支援者向けの対応などを加え、5段階の噴火警戒レベルに応じた全体の避難計画を示した。噴火口に最も近い第1次避難対象エリアの登山者を皮切りに、順番に避難を開始する。避難開始のタイミングや移動手段を分け、渋滞などの混雑を避ける狙いがある。

 最終報告によると、5合目より上の登山者が最も早く避難を開始。火山活動の活性化が見られる警戒レベル1(活火山であることに留意)の段階で気象庁からレベル2相当の「解説情報(臨時)」が発令された場合、山梨県側は富士吉田市などが登山者向けに下山を求める。このほか、避難対象エリアを問わず、自主的な避難を希望する一般住民も車で移動できる。

 火山性地震の増加などで警戒レベル3(入山規制)に上がると、管轄の市町村などが5合目を含む第4次エリア内の観光客に徒歩や車、バスなどで自宅に向かってもらうよう促す。第1次エリアの要支援者、一般住民の車による避難も始まるほか、学校にいる児童生徒が保護者の元に帰る。

 居住地域に重大な被害が予想される警戒レベル4(高齢者等避難)では、第2次と第3次エリアにいる要支援者、第2次エリアの一般住民がいずれも引き続き車で避難する。警戒レベル5(避難)までに、第1~2次エリアの人たちは避難を終える見通し。逃げ遅れが生じた場合は救助する。

 警戒レベル5に達すると、実際に噴火が発生。噴火直後は溶岩流の到達予想時間などを踏まえ、第3次エリアの一般住民が原則徒歩で避難を開始する。第4次エリアの要支援者は車で避難する。

 

 

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