伝統継承へ神楽舞復活
山梨県富士吉田市向原地区に伝わる伝統芸能の神楽舞「五人囃子」。神楽舞は江戸時代が起源で、五人囃子は「天の岩戸」伝説に基づいた伊勢神楽。1969年に市無形民俗文化財に指定された小明見冨士浅間神社の神楽舞の一つ。
主に小学生の女子児童が踊り手を務め、古くから同神社の例大祭などで披露されていた。しかし、指導者の高齢化や減少、少子化などの影響で、継承が難しくなり、長い間、姿を消していた。
2005年にかつての踊り手だった母親が指導して、約30年ぶりに復活したものの、踊り手である子どもたちがスポーツクラブでの活動などで忙しいこともあり、翌年以降再び上演が途絶える。
伝統継承に向け2019年、同神社太々神楽保存会が中心となり復活に取り組む。保存会は子どもや保護者らに、2020年以降も継続できることを確認した上で参加を要請。明見小に通う女子児童が、市内の向原会館に集まって鈴やスギの葉を使った振り付けなどの練習に取り組む。保存会メンバーは笛や太鼓の演奏を担当。11月に向原会館で開かれた地区文化祭で披露した。
2020年は新型コロナウイルスの影響で休止。2021年は同神社境内で2年ぶりに披露。2022年は11月13日に開催。明見小2~6年の女子児童8人がみことなり、保存会メンバーの笛と太鼓の音に合わせて「五人囃子」を踊った。
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