2025.2.25

富士山の日 登山規制、今夏から本格化

静岡県の富士宮ルート側上空からの富士山。手前には宝永火口、遠くには甲府盆地や八ケ岳が見える(20日、山日YBSヘリから撮影)

 富士山が世界文化遺産に登録されて12年となり、23日に「富士山の日」を迎えた。今年の夏山シーズンは、山梨、静岡両県が4登山道で1人4千円を徴収するとともに、午後2時~翌日午前3時には登山を規制することで足並みをそろえる見通しとなった。
 山梨県は昨夏、夜通し登る「弾丸登山」防止や過度な混雑回避のため、吉田口登山道5合目にゲートを設けて通行料2千円を徴収。午後4時~翌日午前3時はゲートを閉鎖し、山小屋宿泊者以外の通行を制限した。一方、静岡側は強制力を伴う規制を行わなかった。
 両県によると、今夏に向け、山梨県は規制内容の見直し、静岡県は規制導入の検討を進めてきた。金額、時間は両県の4登山道で共通だが、1日の上限人数に関しては山梨県が4千人としているのに対して静岡県側3登山道は制限を設けない。また、静岡県はゲートを設置せず、警備スタッフによる管理を想定している。両県とも2月県議会に関連する条例改正案や条例案を提出している。

(2025年2月23日付 山梨日日新聞掲載)

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