2025.1.19
伝統「筒粥神事」で農作物の出来占う 富士吉田・小室浅間神社
富士吉田市下吉田3丁目の小室浅間神社で14日夜から15日未明にかけて、一年の農作物の出来などを占う「筒粥神事」が行われた。農作物は全体的に見て「昨年並み」、富士山を訪れる人の数は「多い」との結果になった。
神事は神社で約800年続くとされる小正月の伝統行事。14日午後9時半ごろ、神事に携わる占人や氏子総代らが境内の「筒粥殿」に入り、水を張った大釜のまきに火を付けた。水が沸騰すると、コメとアワを入れ、15センチほどのヨシ24本を付けた「粥柱」とともに煮詰めた。
15日午前1時すぎに粥柱を引き上げ、占人らがヨシを裂いて中にあるかゆの量を調べた。大豆やキビなどに対応するヨシにはかゆが多く、「豊作」との結果になった一方、稲などは「不作」で、「総じて昨年並み」(渡辺平一郎宮司)の結果だった。富士山の登山者は東京、神奈川方面からの来訪者を中心に「多い」だった。
(2025年1月16日付 山梨日日新聞掲載)
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