2024.9.12
入山規制「平穏な」夏山に 吉田口 シーズン終了、ゲート閉鎖
■静岡側に流れる?同一歩調求める声
山梨県が夜通しで登る「弾丸登山」対策を目的に、吉田口登山道で初めて本格的な入山規制を導入した富士山の夏山シーズンが10日、終わった。一部で山小屋前での夜間滞留や軽装登山などの問題は残っているものの、シーズン通して大きなトラブルはなく、山梨側の関係者らは「平穏な夏山だった」と夜間の危険な登山者が大幅に減るなど手応えを実感。一方で、強い規制ができなかった静岡側の山小屋からは「昨年よりひどい状況だった」とし、静岡側でも同様の規制を望む声が聞かれた。
「ゲートを閉鎖します」。10日午後4時、県職員の合図とともに、県が5合目に設置したゲートが閉ざされ、夏山シーズンは終幕した。
吉田口では今夏、5合目にゲートを設け、山小屋宿泊者以外の午後4時~午前3時の通行規制を実施。狙った成果は如実に表れ、富士吉田市が集計する6合目安全指導センターの時間帯別通過者数を見ると、4日時点で例年弾丸登山が多いとみられる午後9時~午前0時は275人。昨年の3113人と比べ91・17%減だった。
(2024年9月11日付 山梨日日新聞掲載)
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