2024.7.21

入山の外国人「簡単そう」登山規制の吉田口 今夏も盛況 県十分な準備呼びかけ

通行料を払った証しとなるリストバンドを付ける外国人登山者ら=富士山吉田口5合目(13日)

 今月1日に山開きした富士山吉田口登山道には、大勢の外国人登山者が訪れている。県は今夏、通行料2千円の徴収や時間帯による通行の制限などを導入し、10日には静岡県側の3登山道も開通したが、なぜ吉田口を選ぶのか。5合目で入山、下山してきた外国人に理由を尋ねたところ、「簡単だと思ったから」との回答が7割を超えた。一方で、下山した人の中には「難しい登山だった」と険しい表情を浮かべる人も。県は十分な準備をするよう呼びかけている。

 今夏の山開き以降初の3連休初日の13日、吉田口5合目を訪れた米国や台湾など15の国と地域の30人に吉田口を選んだ理由などを聞いた。
 富士山の登山道は、吉田口に加え、静岡県側の須走口、富士宮口、御殿場口の計4本。吉田口では、今夏から通行料徴収や午後4時から翌午前3時まで、山小屋宿泊のない登山者の通行規制をしている。
 他の登山道に比べて厳しい規制が敷かれているのに、なぜ吉田口を選ぶのか。7割を超える22人は「(他の登山道と比較して)簡単なコースだと思ったから」と回答。4人が「ツアーに参加して自分で決めていない」、1人が「対話型人工知能(AI)『チャットGPT』に薦められたから」と答えた。残る1人は「静岡から登り山梨サイドに下山した。地図を見て一番魅力的なコースを選んだ」と回答した。
 下山してきた10人に富士登山の難易度を聞いたところ、8人が「難しかった」と回答した。

(2024年7月19日付 山梨日日新聞掲載)

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