2024.7.04
登山規制 試金石の夏、富士山 山開き
富士山は7月1日に山開きを迎え、山梨県が今夏から行う吉田口登山道での通行規制が始まる。5合目にゲートを設けて1人2千円の通行料を徴収し、午後4時~翌日午前3時と1日の上限4千人に達した場合、山小屋宿泊予約者以外は通過できない。宿泊せずに夜通し登る「弾丸登山」やオーバーツーリズムへの対策の位置付けで、「試金石」となる夏山シーズンがスタートする。
県富士山保全・観光エコシステム推進グループによると、5合目に設けたゲートは7月1日午前0時に閉じ、同3時に開く。登山者が4千人に達していない場合は午後4時まで開いている。
県は5合目の受付窓口などの混雑を低減するため、ゲートの通過を確約する事前予約を導入した。ゲートの予約数は27日午後4時現在で、2万4113人。土日や7月上旬を中心に予約が増え、開山が近づくにつれて予約数は増加傾向にあるという。
県は海外メディアも活用し、国内外で通行規制の周知を図っている。県担当者は「混乱がなければいいが、初めての試みでゼロにすることは難しい。トラブルが起きた場合も影響が最小限になるよう努力し、今後の糧にしていきたい」と話した。
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