2024.6.09

富士噴火避難誘導 5G通信使い訓練 夏山シーズン控え県警

ピクトグラムを使い、外国人観光客に避難指示を出す警察官=富士山5合目

 山梨県警と富士山の観光関係者らでつくる「富士スバルライン自主防災協議会」は4日、富士山噴火に備えた訓練をした。第5世代(5G)移動通信システムを訓練で初めて活用し、関係団体が情報共有を図りながら、外国人観光客や登山者の避難誘導の流れを確認した。
 気象庁が噴火警戒レベル3(入山規制)を発表し、富士山有料道路(富士スバルライン)上で火山性地震が発生したとの想定で実施。県警や協議会、県や富士吉田市の関係者ら約180人が参加した。
 情報共有の訓練では、災害時の通信に活用するため、県と東京大が研究を進めている5Gの技術を利用。衛星通信とローカル5Gによる独自の通信網を使い、5合目総合管理センターと県警本部、県庁などをビデオ会議システムでつないだ。
 5合目に滞在している外国人観光客に県警が考案したピクトグラム(絵文字)を見せて避難指示を出したり、地震により通行できない富士スバルラインの代わりに、滝沢林道から避難したりする訓練もあった。

(2024年6月6日付 山梨日日新聞掲載)

広告
月別
年別