2024.4.29

大型外来魚に発信器 本栖湖で県 駆除へ産卵場所特定

発信器を付けたレイクトラウトを放流する県水産技術センターの職員=本栖湖

 県水産技術センターは25日、富士河口湖、身延両町にまたがる本栖湖で2022年に初めて生息が確認された大型外来魚「レイクトラウト」の駆除に向け、魚の体内に行動を追跡するための発信器を取り付けて放流する様子を公開した。追跡調査は来年度まで続け、産卵場所を特定することで効率的な駆除につなげることを目指す。
 レイクトラウトは生息域が制限される産業管理外来種。国内では長年、栃木県の中禅寺湖のみで管理されてきたが、22年11月に本栖湖で成魚1匹が釣り上げられた。産卵場所を特定することで効率的な駆除方法を研究しようと、同センターは今年1月から魚の体内に発信器を取り付けて放流している。
 この日はセンターの担当者が体長約70センチのレイクトラウト2匹の体内に長さ10センチ、直径1・5センチの筒状の超音波発信器を取り付けるとともに、事前に発信器を付けた1匹を放流する様子を公開した。
 センターは来年度までの追跡調査の結果を基に、26年度以降に本格的な駆除を行う方針で、今年は33匹に発信器を取り付けることを計画している。超音波を捉える受信機は湖の中に15台設置する予定。

(2024年4月26日付 山梨日日新聞掲載)

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