2024.4.01

富士噴火に備え専用車両を導入 県、地元関係者へ説明会

県が導入した富士山噴火に備えた車両=富士河口湖町大石

 富士山噴火に備え、県は現地対策拠点に通信機器や装備を運搬する専用車両を導入し、富士河口湖町の大石公園で27日、地元関係者への説明会を開いた。
 導入したのは「現地対策拠点機能維持車両」。四輪駆動のディーゼル車で後方のカーゴトレーラーをけん引し、火山灰が積もった路上も走行可能なタイヤを備えている。衛星携帯電話用のアンテナも設置され、車内での情報収集が可能。車両は富士山以外での噴火災害発生時の支援や県内で起きた地震、台風などの災害でも活用する。
 県は通常、富士吉田市上吉田1丁目の富士吉田合同庁舎に火山防災対策室を設けているが、富士山噴火の兆候があった際、富士河口湖町大石の「世田谷区立河口湖林間学園」を現地対策拠点とする方針。対策拠点へ移動する際は、車両で通信機器やヘルメットなどの装備を運搬する。
 説明会には、地元市町村や消防などの担当者約60人が参加、県の担当者が車両の装備などを説明した。県が東大と実証実験を進めている、第5世代(5G)移動通信システムを活用し、ドローンで撮影した映像を受信する訓練もした。

(2024年3月28日付 山梨日日新聞掲載)

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